どうも、日米投資家のミスターマーケットです。
ミスターマーケットは日本株はもちろん、米国株にも投資をしています。
日本株だけではなくなぜ米国株に投資したのか、割高と言われながらもなぜ米国株に投資を続けているのか、米国株の3つの魅力というタイトルでまとめていきます。
Contents
米国株に投資する3つの魅力
ミスターマーケットが考える米国株の魅力は、
- 米国株式市場には素晴らしい企業が上場している
- 投資家ファーストの投資文化
- 投資に追い風な米国のファンダメンタルズ
の3点です。
米国株の魅力1:素晴らしい企業が上場している
まず、米国株の1番の魅力は、やはり素晴らしい企業が上場していることです。
米国株式市場は世界的企業の数が多いです。
下↓のデータは世界売上高トップ500社中129社は米国企業です。
もちろん、ただ売上が大きいだけではありません。市場にも評価されています。
下↓の表は2018年7月の時価総額のデータです。
世界株式時価総額上位10社中8社が米国株です。
新しいビジネスモデルを挑戦する新興企業
僕がまず米国株で注目しているのは新しいビジネスモデルに挑戦する新興企業です。
今であれば、フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、アルファベット(FANG)やマイクロソフト、アップル、エヌビディア、テスラ(MANT)です。
サブスクリプションモデルのセールスフォースドットコム(CRM)なども素晴らしいです。
冒頭に株式時価総額TOP10をみましたが、時代によって、ランクインしている企業が変化していることに気がつくと思います。
新陳代謝が活発化な米国株式市場の特徴です。わざわざ、新たなビジネスに挑戦しようとする新興企業が多く、成長を期待する投資にはぴったりです。。
利益を稼ぎ続ける老舗企業
そして、米国株では、もう1つの素晴らしい企業たちに投資することができます。それは利益を稼ぎ続ける老舗企業たちです。
例えばコカコーラ(KO)やペプシ(PEP)、P&G(PG)、マクドナルド(MCD)、クラフトハインツ(KHC)などがあげられます。
実はミスターマーケットが昔から投資してきた米国株とはこちらのタイプです。
それはすでに製品の成熟化がすすみ、研究開発や設備投資にお金をかける必要がないからです。
一般的には製品の成熟化がすすむとのと同時に製品のコモディティ化がすすみます。そして、価格競争になってしまいまちです。
ですが、米国の老舗企業はブランドイメージを守ることで価格競争からのがれています。そして、グローバルに展開しており、世界中から利益を稼ぎ続けています。
このような、ローテクハイビジネスモデル企業も米国株の魅力です。
ローテクハイビジネスモデル企業のように研究開発や設備投資が必要のないなかで、価格競争から逃れ売上を保つとどうなると思いますか?
答えは、株主に還元する原資が増えます。
わかりやすいので↓の図で説明します。
株主還元の原資は、利益に減価償却費を加えた(フリー)キャッシュフローから、新規の設備投資をマイナスした金額です。
つまり、新規の設備投資が減少すれば、稼いだ利益が投資家に還元されることになります。
ローテクハイビジネスモデル企業は世界中から安定的にキャッシュを稼ぎ続けながらも、設備投資を抑えることで、投資家に還元できる素晴らしい企業なのです。
米国株の魅力2:投資家ファーストの文化
次に紹介したい米国株の魅力、それは投資家ファーストの文化です。
(「***ファースト」って使ってみたかった←)
米国株が投資家に多く支持される理由に投資家ファーストが当たり前の文化があります。
米国では企業の利益は投資家のものと強く意識されています。
米国株投資家ファースト①:配当
まず、米国株の投資家ファーストの象徴が配当です。
2018年現在の配当利回りは米国株と日本株で大差はありません。
しかし、日本株では配当利回りが小さい日用品や食料品企業の配当利回りが高いのが米国株の特徴です。
日用品や食料品は業績が景気に左右されにくいため、配当の安定性があり配当を心の精神剤と考える長期投資家との相性は最高です。
米国企業が配当に力をいれてる証拠が何十年にもわたる連続増配を行っている企業がいることです。
例えば、ミスターマーケットも保有するP&Gは62年、コカコーラは56年、ジョンソン&ジョンソンは55年もの連続増配を続けています。
米国株投資家ファースト②:自社株買い
もう1つの米国株の投資家ファーストの象徴が自社株買いです。
米国株は配当も素晴らしいのですが、自社株買いのほうがもっとすごかったりします。
というのも、実は米国株式は配当金額よりも自社株買いに使っている金額のほうが多いのです。(下↓のグラフ参照)
投資家に対して継続的に配当をだしつづけ、さらに株式需要をひきしめるために積極的に自社株買いを行っているです。
米国株は本当に魅力的です。
ちなみに、自社株買いも含めた株主還元性向を日米で比較してみると…↓
日本は完全に負けています。日本が稼いだ利益の半分の50%未満に対して、米国は稼いだ利益以上に株主還元を行っています。
なぜ、利益以上に株主還元をでしょうか?
さきほどの利益を稼ぎ続ける一方で設備投資が少なくてよいローテクハイビジネスモデル企業がいるからです。
また、さきほど説明したように利益に減価償却を加えたフリーキャッシュフローから新規設備投資をマイナスした金額が株主還元の原資になるためです。
株主還元意識が高い米国では設備投資金額が減価償却より低いローテクハイビジネスモデル企業は余剰資金を投資家に返すのが当たり前なのです。
もちろん、利益成長が力強く伸び続けていることも要因の1つです。
利益が成長し続ける自信があるから企業内に現金を溜め込まないのです。
日本株の株主還元についてもフォローをいれておきます
実は近年、日本企業も株主還元を強化しています。
下↓は日本企業の株主還元についてのデータです。絶対値は米国・欧州に完敗しているものの、傾向としては拡大しています。
つぎの課題としては日本企業は景気敏感株が多いため、景気悪化が発生しても株主還元の拡大が継続できるかが焦点です。
景気悪化のときに投資家を裏切らなければ、日本株を再評価しても良いと思います。頑張れ、日本企業!
投資先企業の株主還元姿勢について信頼できるようになったら株価の低迷も許容できるようになります。
長期投資家にとって米国企業は本当にオススメです。
米国株の魅力3:米国のファンダメンタルズ
最後の米国株の魅力は米国のファンダメンタルズが素晴らしいことです。
増加し続ける人口・高い労働生産性
米国は今後も労働人口が増加が予想されています。
中国もすでに人口がピークになり、これから人口減少がはじまっていくなかで米国の人口増加は特記すべきことです。
これは世界中から米国へ移民してくることが多いこと、移民での出生率が高いことがあげられます。
急速に労働力人口が小さくなっていく日本から比べると非常に羨ましい限りです。
シェールガス革命
また、2010年代から米国で採掘されるようになったシェールガス革命も米国企業を支えます。
シェールガスが原油価格と競合し、株式市場に悪影響を与えるようになり、最近はシェールガス=悪者のイメージがついてきました。
しかし、米国企業にとっては追い風にほかなりません。
なぜなら、エネルギー価格が低下することで製造業の競争力が増すからです。
米国ではシェールガスを加工するメガプラントが続々と新設されており、世界の化学製品での米国の競争力が一気に向上することが予想されています。
日本の信越化学工業も米国で安価なシェールガスを使った工場建設に動いています。また他業種でも製造拠点の国内回帰(リショアリング)の動きが活発になっています。
なんだかんだ世界の中心
そして、最後はなんだかんだ世界の中心はやっぱり米国です。
軍事的にも、政治的にも、経済的にもずば抜けた力を保有しています。
最終的には米国(企業)に有利なようにルールが決められるのが現実です。
軍事目的で開発された技術が民間におろされるのも有利な点です。インターネットや、手術用ロボットももともとは軍事目的で開発されたものです。
また世界の金融市場の中心も米国であり、米国市場では他国の超優良企業の株式(ADR)も取引されています。
ミスターマーケットの保有株では英国企業であるロイヤルダッチシェルやユニリーバがそれにあたります。米国株と並び優良企業に投資できるのも米国株式市場の魅力です。
米国株の魅力まとめ
なぜ米国株に投資しているかを3つにまとめて説明しました。
まずはじめの米国株の魅力は素晴らしい企業に投資できることです。
amazon、アルファベット、アップル、など新しいビジネスモデルに挑戦する企業やコカコーラ、P&G、クラフトハインツ、マクドナルドといった稼ぎ続ける老舗企業に投資できるのは米国株だけです。
つぎの米国株の魅力は投資家ファーストな文化です。
高い配当利回りと何十年にもわたって連続増配をしているのは米国株しかありません。
そして、経営者と株主との緊張関係が強いビジネスを生むシステムになっています。
最後の米国株の魅力は米国のファンダメンタルズが良いことです。
増え続ける人口や安易なエネルギーを利用できるようになるシェール革命、そして米国が世界の中心であること、どれも米国企業にとって追い風です。
もちろん、近年は日本企業も株主還元に力をいれていますし、業績も順調です。
日本株でもキラっと光る企業はいくつもありますし、現にミスターマーケットも保有しています。
ですが、それでもシステムとして強い企業が誕生し、育ち、利益を稼ぎ続ける米国、そして米国株に投資しない理由にはなりません。
もし、米国株を保有していないなら、検討される価値は必ずあると思いますよ。
ミスターマーケットのノイズでした。