
損だしとはわざと損失を発生させて税金を取り戻すこと
株式投資では利益(所得)に対して税金が発生します。
その利益は1月から12月までの株式取引の利益と損失を合算(損益通算)して求めます。
例えば、1月から今までに株式売却で利益がでていたときに、含み損の株式を売却して損失を確定することで利益を小さくすることが可能になります(売買益の損益通算)。
そうすることで、税率をかける利益(所得)が小さくなり、納税金額が小さくなるのです。

配当益も損益通算の対象となります
ちなみに、配当を受け取るたびに徴収されている税金も損益通算の対象となります。
ですので、売買をしていなくとも、配当を貰っていれば、税金が戻ってくる可能性があります。
含み損の株式があれば売却して損失を確定させれば、配当受取時の税金を取り戻すことができるのです。

納税金額を確認する方法(SBI証券)
損益通算を考えるためには、本年(1月から12月)中の利益と納税の金額を確認する必要があります。
(払っていない利益を取り戻すことはできないからです)
ミスターマーケットが確認している方法を載せておきます(SBI証券)。

SBI証券のトップページから
①「口座管理」をポチ
②「取引履歴」をポチ
③「円貨建口座」を確認
④「譲渡益税明細」をポチ
⑤受け渡し日等を設定して、「照会」をポチです。
以上で、下記のような画面が表示されます。

海外株の配当金、日本株の配当金、売買記録が表示され、損益金額と税金もバッチリ確認できます。
とりあえず、確認して欲しいのは画面上部。

売買益の税金は、売買損で相殺するしか税金を取り戻せないため、赤字の損益金額合計(利益分)までは損失を確定しても大丈夫です。
配当益は、総合課税選択を選択すると売買損と損益通算できなくなります。確定申告をしない人や分離課税で行く人は、青字の配当金合計の分も損失を確定しても大丈夫です。
損だしのデメリット
損だしすると、税金の過払い分を取り戻すことができますが、以下のデメリットもあります。
まず、売買するため手数料が発生してしまいます。
1,000円の税金を取り戻すために1,000円の手数料を支払うことがないように気をつけてください。
そして、売却し損失を発生させた上で買い戻しを行った場合は、買付単価が下がってしまいます。
ですので、将来の税金が増える可能性があります。直近で現金が増えて投資にも使えますが、注意が必要です。
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- 手数料が発生する
- 将来の税金が増える可能性がある

ミスターマーケットのノイズでした。
教えてください。
損出しとは分離課税の選択になるのですか?
総合課税を選択したい場合、損出し出来ないのでしょうか?
よろしくお願いします。
一般的な話で説明します。
どちらの場合も損だしは可能です。
分離課税の場合は譲渡所得と配当所得間の損益通算が可能です。
総合課税の選択すると、譲渡所得のみの損益通算になります。
総合課税を選択すると、配当益を譲渡損失で相殺することは不可ということです(譲渡益を譲渡損は可能です)。
詳しくは税務当局にご確認ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1331.htm