どうも、日米株投資家のミスターマーケットです。
ミスターマーケットは独自性のある企業に投資することを心がけています。
それは、ライバル企業とガチンコで勝負している企業に長期投資するのは御法度だからです。今回はその理由についてまとめてみます。
競争は必ず価格低下をもたらす
まずのはじめの長期期投資家が競争型企業を避けるべき理由は、競争は必ず価格低下をもたらすからです。
競争が激しい業界といえば、どこを思い浮かべますか?
ミスターマーケットは牛丼業界なんかを思い浮かべちゃいます。僕も平日の夜にお世話になっています。
吉野家・すき屋・松屋・なか卯…いろんな企業が激しい競争を繰り広げています。
美味しい牛丼がワンコイン500円で食べれるってどう考えても激しい競争の恩恵です。消費者としては競争は嬉しい・・・ただ投資家としてはありがたくありません。
競争の序盤は各社が得意の分野で独自性のある商品で勝負します。世間の注目を浴びて市場が拡大し、順調にいきます。
しかし、いずれ市場拡大は止まり、差別化の策がつきライバル企業の特徴を模範することになります。
業界全体の同質化が進むことで、残された差別化は価格しかなくなってしまうのです。
結果として、利益を削った価格競争に陥り、業界全体が薄利となってしまうのです。
競争は価格を下げて利益を吹き飛ばします。
そんな企業に長期投資したら・・・、いつまで立っても報われないでしょう。
競争は顧客軽視をもたらす
次の長期投資家が競争型企業を避けるべき理由は、競争が顧客軽視をもたらすからです。
少し「えっ・・?」と思うかもしれませんが、例えばテレビなんかが代表例です。
日本の家電市場は有力自国メーカがガチンコで勝負する市場でした。
そのなかでも、テレビは家電の王様だったため、テレビは特に競争が激しい市場でした。
各家電メーカはライバル会社に負けじとテレビに様々な機能を付けていきます。
その結果できたのが、使わない機能がてんこ盛りのリモコンです。もう何がなんだかわからないw
ライバル会社との競争ばかりに集中し、顧客を置き去りにしてしまったのです。
顧客を無視した企業はいずれ衰退します。そんな企業に長期投資したら・・・、いつまで立っても報われないでしょう。
顧客が求めていた革新的価値を提供できませんでした。結果として革新的な価値を提供したiphoneとはじめとする海外スマホ勢に駆逐されてしまいました。
競争は組織を潰す
最後の長期投資家が競争型企業を避けるべき理由は、競争が組織を潰してしまうからです。
さきほど例にあげた、牛丼業界は激しい競争の末、夜間のワンオペ(1人で店をまわす)などをせざるおえなくなりました。
家電業界も、急速に同質化が進んだ結果、激しい価格競争が発生して、少し前まで一流と言われた企業が破綻してしまいました。
同じような商品で競合他社と戦うためにはどうしても長時間労働や利益を削るしかなくなり・・・不祥事の温床になりかねません。
そんな企業に長期投資したら・・・、いつまで立っても報われないでしょう。
長期投資家が競争型企業を避けるべき3つの理由
それではまとめます。
- 競争は必ず価格低下をもたらし、ビジネスが薄利商売になる。
- 競争は顧客軽視をもたらし、顧客重視の企業にとってかわられる。
- 競争は組織を潰す。
長期投資するなら競争が穏やかな平和な企業や業界に投資したいですね。
関連記事です。
ミスターマーケットのノイズでした。
Mr.マーケット様
いつもブログを参考にさせていただいているものです。
今回のエントリーに関しては、疑念が残りました。
競争が企業を潰し、そういう企業には投資をしてはいけないのいう理論は分かるのですが、
Mr.マーケットさんのポートフォリオを見ていると
KOとPEPという競争企業、
そしてVというMAと競争している企業に投資していると思います。
今回のエントリーは自分の投資スタイルに警鐘を鳴らしていて、
今後はKOやVには投資しないという意味で捉えたらよろしいのでしょうか?
それとも別の意味があるのでしょうか?
お聞かせいただければ幸いです。
ゴンさん、コメントありがとうございます。
そうですね。確かに競争している企業にも投資しちゃってますね。特にKOとPFPなんかライバル会社同士w
今回の記事で伝えたかったのは血みどろの競争に陥っている企業や業界には要注意ですよということです。KO、PFPも競争はしているのですが、激しい殴り合いをしてるとまでは言えないと思ってます。
競争が激しいか、激しくないかの判断ですが、代表的なのは値上げができているかをみると良いかもしれません。
海外より競争が激しいと言われる日本の飲料市場ですらジュースの値段は上がっているわけです(尾崎豊の歌は、100円玉で買える温もり熱い缶コーヒー握りしめ、という歌詞があります)。
これが値上げできていない業界となるとミスターマーケット の場合は手を出さないほうが良いかなとなります。
理解いたしました。
寡占状態は血みどろの競争ではないということですね。