ワイドモートとは?
ワイドモートとは、ビジネスの参入障壁のこと。
ワイドモートwidemoatを直訳すると広い堀で、お城の周りに張り巡らされた堀を言ってます。
城の周りに張り巡らされた堀(moat)が広ければ広いほど、城を落とすことができないですよね。
これをビジネスの世界にあてはめ、城をビジネス、モート(堀)を他社からビジネスを守る参入障壁と考えたのです。
高い参入障壁を持っているワイドモート企業は競争に巻き込まれることが少ないため、安定的に利益を稼ぎ続けることができるのです。
ワイドモート企業というのは、下の写真のように、もし敵が攻めてきても安全な城から投石器をつかって相手をペチャンコにしてしまいます。
一時的に儲かっていてもすぐにマネをされるビジネスはダメ
逆に、どれほど儲かるビジネスだとしても他社が参入(マネを)しやすいビジネスは長期投資にはむいてません。ダメです。
他社が参入してくると、最終的には価格競争に陥り、儲からないビジネスになるからです。
つまり、参入障壁が低いビジネスは継続的に利益を稼ぎ続けることができないのです。
このようなビジネスに長期投資すると痛い目にあいます。
ですので、投資の神様バフェットも「ワイドモート企業に投資しろ」と口を酸っぱくしてお説教をたれています。
新たに参入する企業が少ない衰退産業なんかも意外とビジネスとしては美味しかったりします。線香・ロウソクとかね
ビジネスでのワイドモートの例
そして、ビジネスでいうワイドモートというのは、
- 事業規模が超巨大であったり(他社が一からつくれない)、
- シェアが圧倒的であったり(圧倒的すぎる)、
- 高い(馴染みのある)ブランド力であったり、
- ネットワーク外部性が高い(みんなLineしているからLineする)
- 乗り換えコストが高い(エクセルわかるけど、ほかのソフトは一から勉強せなあかん!)
なことを言います。
上のような条件を持っている企業のビジネスは他社が簡単にマネできません。
ですので、激しい競争が巻き込まれにくく安定的に稼ぐことができるのです。
消費者独占企業とも言われています。
ちなみに、経営学者のドラッカーも「利益とは差別化された貢献である」と、言っています。つまり、「他がマネできないこと=差別化」が利益をもたらしますよってね。
長期投資家なら継続的に稼げるか判断できるワイドモートの考え方を頭に入れておいて損はないでしょう。
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ミスターマーケットのノイズでした。