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そもそも、長期金利とは?
投資の世界で長期金利とは10年国債の金利を指します(日本、米国とも)。
日本では長期金利がベースになり、企業や個人が借入する際の金利が決められます。
ですので、経済の世界では長期金利は非常に大切な指標になります。日経新聞でも日経平均と同格の扱いを受けています。
ちなみに会計の世界では長期とは1年以上を、短期は1年未満を意味します。この違いは頭に入れておくといいかなと思います。
そして、今回、話題になっているのは米国の長期金利です。ですので、米国10年国債の金利が話題になっているのです。
下↓は米国10年国債の金利1年チャートです。
2018年に入ってから急速に上昇しています。市場はこの米国10年国債の金利の急上昇に対して懸念しているのです。
では、市場はなぜ金利の上昇を懸念しているでしょうか。
「良い金利上昇」と「悪い金利上昇」
2018年の年初からの金利上昇は株式市場から嫌われていますが、金利上昇は必ずしも今回のように忌み嫌われるものではありません。
金利の上昇を、少し強引ですが、「良い金利上昇」と「悪い金利上昇」とにわけて説明してみましょう。
良い金利上昇
良い金利上昇とは、例えば、景気が良くなり、企業の設備投資や経済の活発化により、ほどよく物価上昇し、それが債券から株式への資金シフトを促す過程での金利上昇です。
経済が好調なわけですから、企業の利益も増加して株価も上昇します。ですので、今回のような金利が上がると必ず株価が暴落するわけでもありません。
悪い金利上昇
一方の、「悪い金利上昇」とは、例えば物価が急激に上昇するなかでインフレリスクのある債券が一斉に売られて急速に金利が上昇することです。また、政府の財政不安からの金利上昇するのも悪い金利上昇です。
つまり、「良い金利上昇」とは景気上昇に応じて緩やかに金利が上昇することで、「悪い金利上昇」とは制御不能な自体が発生し、債券から資金が流出しておこる金利上昇と考えることもできます。
では、今回はどのように考えられた?
今回は景気上昇期によって物価上昇の兆しがでてきたなかで、労働市場が逼迫して賃金上昇や物価上昇がいよいよ加速するのでは?という懸念が嫌気されたと報道されています。
つまり、適温経済の重要な要素であった低金利・低インフラが終わるのでは?ということです。
また、トランプ減税によって歳入が減少するなかで、大型インフラ投資も計画していることから財政悪化が懸念し金利上昇がはじまったとも言われています。
ちなみに、ミスターマーケットはどう思うのか
ちなみに、こんな記事を書いておいて、「おいおい」と思うかもしれませんが、ミスターマーケットからみれば、「良い金利上昇」「悪い金利上昇」という話をどーでもよくて、ただ株式市場が下がる理由を探していただけと思います。
世界経済は確実に拡大していますし、どちらかというと金利上昇が若干遅すぎたぐらいではないかと思います。
リーマンショック後の景気拡大を折るわけにいかないと考えた各国の中央銀行は金利の引き上げをなかなかできず、それが2017年の株式市場市場を適温相場にしました。
年が変わり、「今年の経済は」と考えているなかで急速な金利上昇がはじまり、「今年は適温相場ではない」と勘付いた市場が動揺した、それだけのような気がします。
ミスターマーケットは非常に居心地の良いところから、普通に戻っただけなのでは?と思っています。
ただ、いままでが非常に居心地良すぎたわけで動揺が少し激しいだけと思うわけです。
まぁ、ミスターマーケットは市場をよめるわけがありませんし、なんとなくそう思うだけです。
では、僕はどうするかといえば、勤労と節約で生み出した資金を投資に回すことぐらいです。
粛々とやっていきますよ!そして、その資金で株を買って、配当を増やしていきますよ!
ミスターマーケットの本日のノイズでした。
今回の記事は2018年明けから何やらキーワードになってる感のある長期金利についてです。