
PFF(iシェアーズ 米国優先株式 ETF)の魅力とは?
PFFとは米国の優先株を集めたETFです。
PFFが魅力的なのは価格変動が小さいうえに分配利回りが5%以上もあることです。

上↑はPFFチャート図ですが、リーマンショックが直撃した2009年前後以降は、非常に値動きが小さくなっています。
そして、PFFのもう1つの特徴が毎月分配が行われることです。
分配利回りが5%を超えるため、毎月おおよそ0.5%弱の分配金が入金されます。
もちろん、ETFですので原資は配当です。タコ足分配ではありません。

優先株式とは?
では、PFFを構成する優先株とは何でしょうか?
一般的に、優先株とは普通株より優先して配当金や残余財産の権利を持つ株式です。
その代わりに、議決権がないといった性質があります(*優先株は個々に性質が決定されます)。

例えば、日本で上場されている優先株に伊藤園の優先株があります。伊藤園の優先株は議決権がないかわりに配当金が普通株の1.25倍支払われることになっています。伊藤園の優先株の場合は残余財産については普通株と同等の扱いになっています。


PFFの構成銘柄は?
ミスターマーケットがETFや投資信託で気にするのが、構成銘柄です。

投資で痛い目にあわないためには「中身」が大切です。騙されないためにも構成銘柄はしっかり確認することをオススメします。
ということで、PFFの構成銘柄です。
まずは上位10社からみてみましょう。

上位10社のうち金融が8社、ヘルスケア・公共事業が各1社となっています。
全構成銘柄の業種で見てみましょう。

7割が金融で、1割が不動産になっています。ほとんど金融です。
なぜ、優先株に金融が多いのでしょうか。金融と聞くと胡散くささが倍増します。

それは金融業・銀行には自己資本規制があるからです。
自己資本規制とは銀行の全体の資産に対して自己資本○%にしなさいよと定められていることです。金融危機を引き起こさないためのルールです。
銀行が大きくなるのに比例して資産(母数)は増えていくため、銀行は自己資本比率を維持するために資本を補わなければいけません。
優先株は自己資本規制のなかで銀行の自己資本として算入でき、さらに優先株は残余資金の権利を優先的に与える権利を付与できるなど様々な条件を設定できるため、投資家に有利な条件を提示できるため普通株と比べて機動的に資金調達がしやすいのです。
ですので、優先株は金融・銀行業が多いのです。別に優先株自体が普通株よりも高配当利回りだからといって怪しいモノとかではありません。
おいしい話には裏があると考えるのは投資の世界では正しい考えですが、一般的に優先株の「裏」とは「議決権がない」ことだと思ってください。

関連記事です。実際のPFFへの投資はどうなったか。
ミスターマーケットのノイズでした。