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あなたの株式は「スター」?それとも「金のなる木」?…まさか「負け犬」?
まずは、下↓の表をごらんください。
上↑は成長・シェアマトリックス図です。
この表は成長とマーケットシェアを組み合わせてキャッシュフローの視点から事業の分類を可能にしたものです。
それぞれを説明します。
急成長しているスター企業
成長している市場で、大きなシェアを持っていると、大きな売上を上げることができます。このような企業は「スター」です。
大きな売上をあげることができますが、市場が大きく拡大しているため新規参入者が絶えることありません。
競争を勝ち抜くためには大きな設備投資・研究開発を絶え間なく行わなければいけなくなります。
ですので、投資家に還元できるほどの余裕はありません。
ただ、市場の成長が鈍化し成熟すれば、競争は落ち着き、勝ち抜いたスター企業は「金のなる木」へ変化します。
現在のスター企業といえばamazonでしょう。amazonはさまざまな分野で絶え間ない投資を続けています。
特にamazonは2000年にそれまで全米に2箇所だった物流拠点を一気に全米8箇所体制にします。
そして、全米の消費者に翌日・翌々日に確実に配達できる体制を整えます。
ちなみに、ITバブルが崩壊したのが2000年ですので、この投資がいかにとんでもない投資だったかがわかります。
株価は奈落の底に落ちることになりました。
しかし、苦しいときに投資をやり遂げることで、amazonは現在に至るネット流通としての圧倒的な競争力を手にいれることになったのです。
キャッシュを稼ぐ金のなる木
成熟した市場は競争相手も少ないため、市場シェアが高いと設備投資などの費用は最低限に抑えることができます。このような成熟した市場でシェアが高い企業は「金のなる木」です。
金のなる木 企業は低成長市場で膨大な資金を投入して新しい商品を開発し冒険するよりも、投資は最低限に留めてシェアを維持し続けます。
もちろん、その儲けは株主に還元されます(還元する企業を選んでくださいね)。
例えば、コカコーラです。膨大な開発費を投入して画期的な飲料を開発しても、しょせん、商品の1つにしかなりません。
飲料は昔からあるため天と地をひっくり返すような画期的な商品もほぼありえません。
であるならば、既存のコカコーラブランドを守るべく広告宣伝に資金を投入しつづけたほうがいいわけです。
手間がかかる問題児
大きく拡大する市場で大きなシェアを確立できない企業は、競合他者と競り勝つために設備投資が発生する一方で、収益に乏しくなるために、赤字になりやすいです。このような企業は「問題児」です。
なにか画期的な新商品や戦略を持っていて、うまくいけばスター企業になれるかもしれませんが、たいていは平凡なまま時間がたちます。いずれ市場は成熟しますから、そのままでは次に紹介する「負け犬」企業になってしまいます。
市場が拡大している間は一見順調に見えますが、市場が成熟して成長がストップすると次々と問題が発生します。
また、多くのベンチャー企業がこの位置からはじまります。
株価は「スター」や「金のなる木」よりも割安ですから、当たれば大きく儲けることができるでしょう。ただ難易度は何倍も高いと思います。
どうしようもない負け犬企業
成長が止まっている成熟市場で、シェアも確立されていない場合は、低い利益率または赤字になります。このような企業は「負け犬」です。
時間がたてばたつほど、時代の変化についていけなくなり、やがて沈んでいきます。組織を維持するキャッシュを得ることができなくなってしまうのです。
感想
ミスターマーケットが投資で最も大切している原則の1つが「素晴らしい企業」に投資することです。
長期投資家ですので企業に時間を与えることで、企業の成長や稼ぎを期待しているのです。
そのときに大切なのが成長や稼ぎを行える企業であるということです。
今回でいうと「スター企業」であったり、「金のなる木 企業」が当てはまります。
「問題児」や「負け犬」企業もトレードや短期売買投資家はいいかもしれません。
ただ、長期投資家はそのような企業に投資することは避けることをオススメします。
特に「負け犬」企業には気をつけましょう(株価が安いため、油断するとハマる可能性があります)。
また問題児企業の投資も自らの企業を分析する力に相当な自信がなければ大きく失敗する可能性が強いと思います。
ミスターマーケットは新しく投資しようと思っている方はまずは事前に「スター企業」や「金のなる木 企業」を選んでおくことをオススメします。
そして、その銘柄が安くなったら購入するのです。この方法だと、「問題児企業」や「負け犬企業」を掴む可能性がグッと減ると思います。
株価を見ながら選ぶと、思わず株価が安いことで負け犬株を選んでしまうことがあります。気をつけてくださいね。
ミスターマーケットのノイズでした。
どうも、日米株投資家のミスターマーケットです。
突然ですが、保有している企業は素晴らしい企業ですか?
「スター企業」や「金のなる木 企業]ですか?
もしかしたら、「負け犬企業」が含まれていませんか?
今回は株を成長と市場シェアで分類してみる記事です。