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平和な業界の特徴①-競争相手が少ない業界
まず、平和な業界の特徴1つめは、競争相手が少ない業界です。
業界内の競争相手が少ないと業界内の秩序を乱す厄介者が発生しにくく、平和な業界になりやすいです。
逆に競争相手が多いと野心的な会社や業界内の秩序を乱すものが現れます。
業界内の統率がなかなか大変で、このような業界では競争が激しくなります。


平和な業界の特徴②-競争相手に個性がある業界
次の平和な業界の特徴は、競争相手に個性がある業界です。
例えば、競合Aは高級ブランド戦略を、競合Bは低価格大量販売戦略を採用している場合は直接的に顧客の奪い合いが起きないために競争はゆるくなります。
今のスマホOS業界なんかそうかもしれません。スマホOSはアップルのiOSとグーグルのAndroidの2強ですが、価格競争に陥るような激しい競争にはなっていません。
アップルiOSはハードソフト一体開発で製品の独自性を高めて稼ぐのに対して、グーグルAndroidはOSに組み込まれたソフトを利用し稼いでいます。それぞれが個性あるビジネスモデルを採用しているためガチンコ勝負とはなっていません。
どちらかというと、OS間の競争よりもAndroidを採用しているスマホメーカ間の競争が激化しています。
また、競合間の規模が異なると競争は緩くなります。
業界内に大きな巨人がいた場合は、小さい企業は真っ向から競争すると一溜まりもありませんので独自性を発揮しようとするからです。
逆に競争相手が同じような規模の会社の場合はガチンコ勝負が促されて競争が激しくなる傾向にあります。


平和な業界の特徴③-成長している業界
次の平和な業界の特徴は、成長している業界です。
成長している業界では、成長に合わせるだけで利益が増えるため、競争がゆるくなる傾向にあります。
(相手が得意としている)競合相手のテリトリーにわざわざ入るよりも、自らの市場を広げるほうが利益を確保できるからです。
逆に成長が鈍化すると、売上や利益を増加させるためには競争相手から奪う必要が発生するため競争は激しくなります。

平和な業界の特徴④-顧客のチェンジコストが高い業界
次の平和な業界の特徴は、チェンジコスト(乗り換えコスト)が高い業界です。
チェンジコスト(乗り換えコスト)とは、顧客が他社の製品やサービスに乗り換えようとしたときに発生するコストです。
先ほどのスマホiOSを例に出せば、iOS(iphone)に慣れた顧客は、慣れないAndroidスマホに乗り換えようとしたときには教育コストがかかります。
それなら少し高くで慣れたiOSを使い続ける。顧客の定着率が高いため、競争相手はなかなか攻めこみにくいです。
一方で、Androidスマホ間は基本的な操作は一緒ですから、乗り換えやすくなります。
結果としてiOSとAndroidの競争よりも、Androidスマホメーカ同士の競争が激しくなってしまうのです。

平和な業界の特徴⑤-小分けで生産(提供)できる業界
次の平和な業界の特徴は、小分けで生産(提供)できる業界です。
なぜなら小分けで生産できる場合は需要に応じで生産数を柔軟に変えることができるからです。
需要と供給のバランスが保つことができれば安売りをしなくてよくなります。
一方で、最小ロットが大きい業界は、需要に応じて柔軟に生産を変化させられないために、製品のダブつきが多くなります。
タブついた製品を売るために他社よりも安価で売る必要が発生しやすく競争が激しい業界になりやすいです。

つまり、固定コストが小さい業界は競争がゆるい平和な業界になりやすいです。

平和な業界の特徴⑥-簡単に撤退できる業界
最後の次の平和な業界の特徴は、簡単に撤退できる業界です。
なぜなら、儲からなければ去る者が増え、競争相手が減るからです。
一方で、なかなか撤退が難しい業界は競争が激しくなります。やめるにやめれないから身を削ってでも生き残らなければいけないからです。
例えば、建物(資産)がその業界に特化されている業界や政治的・社会的に撤退が許されない業界などが当てはまります。


まとめ
それではまとめて見ます。
- 競争相手が少ない
- 業界競争相手に個性がある業界
- 成長している業界
- 顧客のチェンジコストが高い業界
- 小分けで生産(提供)できる業界
- 簡単に撤退できる業界
さて、あなたの投資したい業界はいくつ当てはまりましたか?
ミスターマーケットのノイズでした。
どうも、日米株投資家のミスターマーケットです。
以前紹介した儲かる業界がわかる5つの視点(5フォース分析)ですが、DMをくださる方がいたり少し興味を持っていただくことができました。
ですので、もう少し掘り下げて解説してみようと思います。
今回は5フォース分析でも最も重要となる「業界内の競争」に焦点をあて、平和な業界の特徴を解説していきます。
*本記事では業界内の競争が小さい業界を平和な業界と表現します。