どうも、ミスターマーケット(@mrmarket_japan)です。
今回はミスターマーケットが最近気になっているJ-REITについての記事にしたいと思います。
なぜJ-REITが気になっているかというと、日本株が26年ぶりにバブル崩壊後の1996年6月に付けたバブル崩壊後の最高値2万2666円を超えた一方で、J-REITは2014年後半やチャイナショック一時的に安値をつけた水準である1600の水準にあるからです。
つまり出遅れているからです。
J-REITの割安水準
では、まずJ-REITがどのくらい割安なのか確認してみましょう。
東証REIT指数と東証株価指数との比較
上↑は東証REIT指数とTOPIX(東証株価指数)との比較です。
日本株が好業績への期待などから買われ、11月7日には日経平均株価が一時取引時間中として25年10カ月ぶりの2万2,700円台の高値に達するなど日本株式相場は活況を呈しています。また、TOPIXについて も、約10年8カ月ぶりに1,800ポイント台を回復しています。
図をみてもわかるように、従来はJ-REITがTOPIXを上回っていましたが、ここ最近はTOPIXに逆転を許しています。また、配当込みでみても、高い配当利回りの分J-REITは相対的に大きく上昇してきましたが、足元では その差が縮小しています。
(実は、今回、配当金込みのREIT指数と配当込みのTOPIXの比較をはじめて確認しましたが、J-REITが優にTOPIXを凌駕していて少し驚きでした。)
分配金の利回りで推移
次は分配金の推移でみてみましょう。↑は過去10年間の分配金の利回り推移になっています。分配金利回りは4%台と2013年来の安値水準です。ちなみに、2013年はオバマ前米国大統領が就任した年です(日本で言うと、第2次安倍政権成立が2012年です)。もう記録が薄れつつある時代ですが、J-REITはそれ以来の割安水準なのです。
ちなみに、ミスターマーケットは、指数同士を比較して割安感を探るのはあまり好きではありません。2つの指数が同時に強くなると意味を持たなく、割高感や割安感を肯定する根拠になるからです。ですので、さきほどのTOPIXとの比較よりも分配金利回りでの割安感を考える方を重視しています。
J-REITが低迷している理由
では、一体なぜ、J-REITが低迷しているのでしょうか。大きな理由は3つあると考えられています。
- 2018年以降のオフィスの大量供給による需給懸念や東京オリンピック後の不動産市場の不透明感
- 世界全体の景気が好調ななかで恩恵を受けやすい企業(日本株)へ資金が写っている
- J-REITへの資金流入の1つであった投資信託から資金が抜けている
まず初めのJ-REIT低迷の理由は今後の不動産に対する不透明感です。現在は不動産市場はタイトな状態が続いています。しかし、2018年以降にオフィスの大量供給があると言われており、不動産の需給が緩むのではないかという懸念があります。また、J-REITの主な投資先である東京の不動産市場が2020年の東京オリンピック後に冷え込むのではないかという懸念も根強いです。
次のJ-REIT低迷の理由はJ-REITから株式市場への資金の流出です。不動産資産からの賃料収入を収益源としたJ-REITは、景気によって業績が上下する株式よりも、景気への反応が鈍いとされています。現在は世界中の景気が良好な状態ですので、J-REITのディフェンシブ性よりも、景気に対して敏感な株式市場へ資金が流れていることが考えられます。
最後のJ-REIT低迷の理由はJ-REITで構成されていた投資信託からの資金の流出です。金融庁が毎月分配型投資信託全てが投資家に好ましくないと判断し、アナウンスしているからです。
そもそも、J-REITのもとは不動産ですので、契約によって比較的安定した収入が見込め、毎月分配型投資信託と相性が良好です。ですので、毎月分配型投資信託がJ-REITへの大きな資金流入源になっていたのですが、金融庁の毎月分配型投資信託御法度令を、民間金融機関が忖度せざるおえなくなり、販売自粛が続いていており、資金の流出が続いているからです。
本来はJ-REITも良好な企業業績をから拡大する企業活動の恩恵を受けられるはずですが、以上の3つ理由が重しとなっていると考えられます。
ミスターマーケットが特に注目しているのが、不動産本来の理由ではない2、3の理由から低迷しているということです。もし、投資が投資対象そのものの価値を見極めるものであるなら、2、3の理由は逆にチャンスだととらえても良いかなと思います。
ちなみに、直近の東京の不動産市場は空室率の低下やオフィス賃料の上昇、超低金利など良好と言われています。また、2020年以降も「東京」という一都市だけで考えれば、世界屈指の都市であり続けることには変わりありません。イギリスが世界経済のなかで役割を低下させながらもロンドンが依然として地位を誇っているのが先例です。
さて、ミスターマーケットはどうする!?
ミスターマーケットはJ-REITへの投資を前向きに検討したいと思います。
とはいえ、手持ち資金が少ないことや株式市場が過熱気味なこと(株がさげるときにはJ-REITも道連れになるのではないか)、J-REITが低迷する理由(投信の解約と2018年以降の大量供給などが)が短期的にはどうなるか、わからないことから慎重に投資をしていこうと思います。また、J-REITには日銀の資金を大幅に投入されていることも慎重になる理由です。
具体的には、投資資金は日本株の配当金を使おうと思います。お金には色をつけることができないため、配当金を使おうが、新しい投資資金を追加しようが関係はないのですが、ズルズル下げた時の精神的ダメージを軽減するためです。
そして、投資銘柄はJ-REITのETFにしようと思っています。理由は配当金を受け取るたびに、少額で投資をしていきたいからです。また、割安感がでてきたとはいえ、リーマンショック後のようにパニックバーゲンではないため、個別銘柄だとどハマりする可能性があるためです。
ミスターマーケットの本日のノイズでした。
オススメ記事です。
投資資金は日本アコモとセブンイレブン、イオンの配当金をつかいました。銘柄は1600円程度から投資できる1476「iシェアーズ Jリート ETF」にしました。
さーて、どうなるかな。楽しみです。